2011/12/12 (Mon) 『夜行観覧車』を読んだ

いつ予約したか忘れてしまったぐらい、
う～～んとむかし、図書館に予約した本が回ってきた


『夜行観覧車』湊かなえ


映画化された

『告白』と同じ作者で、
映画みて、原作読んで、その勢いで予約したもので、
いまとなったら、興味も半減


ですが、まだこの本、予約が殺到中らしいので、早く読んで次にまわさねば・・・

で、読み始めたら


面白くてとまらない～～～





山の手にある「ひばりが丘」はいわゆる高級住宅街。
ここで、エリート医師が妻に撲殺されるという事件がおこる。
旦那様はお医者さん、長男は医大生、次男も長女も、有名私立中学。母親は美人。
そんな非の打ちどころのない家族だった筈だったのに。
殺人事件がおこったあと、家にいた筈の次男の姿が消えた。
次男はどこに行ったんだろうか？

その向かいに建つ、高級住宅街に似合わない小さな家に住む遠藤家は
中学受験を失敗した娘が、時々癇癪をおこして、家庭内暴力をおこしていた。

遠藤家の隣の小島家には、老夫婦が住んでおり、
ちょっと野次馬的で、「高級住宅街ひばりが丘」を愛するおばちゃんが住んでいた。



その殺人事件の謎だったり、真相だったり・・を解明するのではなく、
この大きなアクシデントに立ち向かって、
どっちが前か分からないけど、前と思う方にすすんでいこうとする人々の物語です。




感想はね。

子どもを育てるのは難しい・・・・


まず、遠藤家の娘・・・もう、読んでたらムカついてムカついてしょうがない。
この自分勝手なエゴ娘と、それに従順に従っている母！
「あほちゃうか！」って何度も思いました。
殴って育てるのはダメだとはおもうけど、
ダメな事は殴ってでも、ダメだといいきかせる強さも必要だと思う。
半狂乱になっているなら、殴られても、怪我してもしょうがないから、
抱きしめる勇気も必要だと思う。
それを
「事なかれ主義」だったり「もう少ししたらおさまるから」と時間を測ったり・・
そんな事をしていたって、誰も何も前に進めないのに。

そして、
お父さん！
サイアク・・・



そして、高橋家。（殺人事件がおこったおうち）
こちらも、ある意味、父親が引き金なんだけど、
この父親の発言は、ある意味、正当。ある意味、大失敗。
今回は、大失敗に向かってしまったのだ。

それは受け取った母親の。
嫉妬、焦りが、父親の言葉を「悪い意味」に変化させてしまう。

母親の気持ちもめちゃめちゃ分かる。
でも、
視野を広げてあげないと、みんなが苦しくなってしまう・・・。





うちもそうだけどさ。
子育ては夫婦がいれば、夫婦でするもの・・・だというけど、
結局、母親が90％以上やっていると思う。
赤ちゃんだったり、幼児だったりしたら、
父親もかまったりするけど、
ある程度、年齢になると、子どもも父親も距離が出来るよね。

そして、実質、一人で子育てをしているようになってしまった母親は
どんどん視野がせまくなっていく・・・・。
「子どものために」が、どこまでが子どものためなんだろう？
将来に向けて、何をしてあげたらいいんだろう？


なのに、父親はのんきにしていて、
たまに一言子どもにアドバイスをするけど、
こちらの意図とは真逆な事を言ってしまう。

いら・・・いら・・・いら・・・いら・・・



そしてなんでもないお家にも事件がおこったりするんだろうな。


うちは事件にならないように、
なんとか穏便に・・穏便に・・・・

もう遅いかｗｗｗ