2008/08/27 (Wed) 『江国香織とっておき作品集』を読んだ

この本はすぐに読めるだろう・・・と思ってたので
借りてきた本の最後にしたんですが、
なんとなく、バタバタしたり、
ほかに漫画読んだりしてて、
なかなか前に進まなかった本です。

でも、江国さんの作品なので読み始めると、サクサク読めちゃいました


『江国香織　とっておき作品集』江国香織


フェミナ賞受賞の処女作品「409ラドクリフ」や
そのほかの短編や、不思議な感じのする童話チックなお話、
江国さんの妹さんによる、江国香織さんの夢見の悪さのお話や、
父親による、江国香織さん生まれる前日から妹さんが生まれるまでの記録まで入ってます。

江国香織さんをごちゃ混ぜにした一冊・・って感じかな。
多分、FANならこれでいいけど、
江国さんの本を最初に読む人が手にする本ではないなぁ・・・って思いました。
ごちゃまぜすぎて、江国さんってひとが余計に分からなくなりそう。

でも、いろいろ読んでる人ならよけいに「あぁ、こんな一面もあるのか」と
逆に納得できるような・・・・。

まぁ、そういう本だなぁ・・・って思いました。


なかにはいっている、
「ぬるい眠り」と「とろとろ」という短編が好きだなぁ～

どちらも大好きな大好きな人がいて、どうしようもないその気持ちをもてあましている感じがいいです。
「ぬるい眠り」のほうは、その相手が少し前まで不倫していて別れた相手なんですが、
帰ってきた奥さんと元恋人の生活を、思い描く・・・っていうよりも、
リアルに感じてしまう・・・っていうのは、切なくて胸が苦しくなってきます。

体の半分が、現実の世界にいなくて、どこか空中をさまよっている感じは
私もむかぁ～～し、経験したことがあるから、なんか、わかるわぁ～～～～

本当に本当に好きだった人と別れた後は、
ばっさり忘れる・・とか、ふっきる・・・とか、
そういうのは強がりでしかなくて、
苦しくて、辛くて、息ができないけど、
ゆっくりゆっくり消化していかないとだめなんだよなぁ・・・・って
ふと思い出してしまいました。

いつか・・・うちの娘達もそういうしんどい想いをするのかなぁ？
その時は、親としてよりも、
先輩として何かアドバイスしてあげられたらいいなぁ・・・。