2009/02/23 (Mon) 『片目の猿』を読んだ

これは旦那に「まぁ・・読んでみて～や」と手渡された本です。


『片眼の猿』道尾秀介


この本の帯がねぇ・・・

　　　　　警【Caution!】告
まず断言してしまいます。
どれだけ眉に唾を付けて読んでいただいても、著者の企みを
１００パーセント見抜くのは不可能でしょう。
どうぞ、目一杯期待して読んでください。そして、驚いてください。
さらに、トリックがテーマと分かちがたくむすびついていることに感嘆して下さい。
「やられた」だけでは終わらせない、名手・道尾の最新ステージ、堂々開幕！

なんて書いてあるわけですよ。
そしたら、やっぱ、まっすぐよまず、ちょびっとナナメから読んじゃうじゃありませんか。

そしたら・・・

まぁ・・ね。
確かに、100％は見抜けなかったけど、「え？そこ？」ってところが見抜けなかったかな・・・。
ちょっとキモチワルイ読了感。
大筋の事件ははっきりいって、予想通りの筋道で予想通りの犯人だったし、
「何かはわからないけど、こいつはおかしい」ってとこは、本当に何かおかしいところがあった。


たぶんね、この帯がなかったら、「おぉ！そうだったんだ？！」って思ったと思うよ。
でも、あおりすぎだよ、この帯は・・・。



お話は、
ちょっとした特技のため、私立探偵をしている主人公。
その特技を生かした盗聴を専門にしている。
ある日、俺はある女と出会う。
彼女は目に特徴のあり、彼女を俺の探偵事務所にスカウトすると、
案の定、すんなり受け入れてくれた。

俺は今、ある大手楽器会社に社員として潜入している。
ライバル会社が、新商品の楽器のデザインを盗んでいる可能性があるというのだ。
そのライバル会社と内通している社員を探し出すだけで、破格の報酬が手手に入る予定だ。
さっそく彼女にも手伝ってもらうが、
ある日、俺はとんでもない事件を「聞いて」しまった・・・。

って話です。

話は読みやすいし、テンポもいいし、
俺と彼女以外に、俺の回想にでてくる｢秋絵」もいいし、
事務所があるアパート、ローズフラットの住人それぞれも、いいキャラクターです。
なので、決して、面白くないわけじゃない！

ただ、ただ、

あの帯！！！
帯が悪いっ！！！！


帯・・・考えないといけないかもですね・・