2008/04/25 (Fri) 『麦の海に沈む果実』を読んだ

これも前に読もうかどうか・・・と図書館で悩んだのですが、
結構分厚く、難しいかなぁ・・・って思ってその時はやめた本です。
先日図書館に行ったときに、「今なら読めるかも？」と思ったので、
思い切って借りてきました。


『麦の海に沈む果実』恩田陸

恩田陸さんって、学園モノもおおいですよね。それも寮のある学園もの。
学生の生活の中心・・っていうか、
このお話でいうと、軟禁状態に置かれている学生たちの生活そのものだからでしょうか？

このお話は、はっきりいって、面白かった！
決してリアルな話ではないですが、
逆に、想像力をかきたてられます！

湿原の真っ只中に「三月の国」と呼ばれる全寮制の学園がある。
この学校に2月に編入してくる生徒は、災いをもたらす・・・といわれている。
それなのに、理瀬は校長先生から2月の最終日に編入してくることを命じられた。
この学園では、生徒が二人、行方不明になっているという。
生徒達は二人とも死んだと考えているらしい。
さらに、この学校の図書室にある重要な本がなくなっているという。

なぜ、理瀬は2月の最終日に編入することになったのか？
消えた生徒はどこに行ったのか？死んだのか？
消えた本は何なのか？どこに行ったのか・・・・？？

湿原のなかにある、豪華でどこまでも広く、でも息のつまるような学園は
イメージとして暗く、影があって、
アニメにしたらすごくカッコイイかも・・って思いました。
校長先生は、男性なのですが、女性の格好もするので（女装・・とは言いがたいほど、ちゃんとしている）
それもなんとなく、アニメチックだなぁ。

消えた本は「三月は深き紅の淵を」という本であることが結構早い段階で分ります。
実は恩田陸さんの作品の中に、

『三月は深き紅の淵を』という同名の小説があります。
内容は『麦の海に沈む果実』とリンクしている部分があり、
他の小説でもリンクしているみたいです
今度はこちらを借りてこようと思います。