2008/03/31 (Mon) 『100回泣くこと』を読んだ

これは結構さくさく読めました。
面白かったので、短い時間でもちょっとづつ読もうと努力していたから
思ったよりも早く読み終われました。


『100回泣くこと』中村航

題名からして、悲しい本なのかな・・・って覚悟して読み始めましたが、
最初、実家にのこしてきた犬のブックの容態が思わしくない・・と、母親から電話があることから始まります。
そうか・・・犬系の悲しい話か・・・・。と思って読むと、
話は全然変わってきました。
1章にも出てきた恋人との関係が主になっていきます。
すごくすごく、いい感じのカップルで、
二人は「結婚の予行練習をしよう」と一緒に生活をはじめます。
最初の日に、ケーキに二人でナイフを入れたり、
共同の通帳からなにを引き落とすか考えたり・・・
まるっきり、とってもとっても、幸せで、お似合いな二人です。

しかし、しかし・・・暗雲が見え始めてきます。
読んでいても「え？え？ちょっとまって、もうちょっと幸せな気分にさせて」って他人の恋路なのに
著者にお願いしちゃうような気持ちでした。


結婚式で誓う
『健やかなる時も　やめるときも
喜びのときも　　悲しみのときも
富めるときも　貧しきときも
これを愛し　これを敬い
これを慰め　これを助け
死が二人を別つまで
ともに生きることを誓いますか？』
っていう言葉を始めて「なんて素敵な文章なんでしょう」と思えました。

出勤前に丁度最後を読んで、ボロボロ泣いてしまった
読まれる方電車などで読むと、えらいこっちゃになりますよ～。