2008/01/09 (Wed) 『ニシノユキヒコの恋と冒険』を読んだ

読書ペースがもどりつつあります。
時間があるわけではないのですが、
ほんのちょびっとの暇をみつけて、読んでいます。

これはほとんどを昨日読んで、ラストだけ今日読みました。

『ニシノユキヒコの恋と冒険』川上弘美

一番最初に読んだ川上弘美さんの作品は『センセイの鞄』って作品で、
これも結構せつなくてよかったのですが、
内容は全然違うんだけど、同じ空気感を感じられてよかったです。
川上弘美さんの作品ではこれが一番好きかも

ニシノユキヒコは、ルックスも性格もなかなかよくて、
なぜか女の子によくモテル。
でも最後には捨てられてしまう。
彼は本当に誰かを愛することを恐れているようで、
そうなったら、自分がどうなるか・・・ってことが怖い様子。

そんな彼とかかわった女たちの物語。
だから女たちの目からみた、ニシノユキヒコという男の一生・・・って感じだな。

でね、読んだ一番の感想は
「私もニシノユキヒコとであって、彼が通り抜けた女性の一人になりたかった」でした。
みんな幸せではないんだけど
（彼はとても浮気者だし、めちゃくちゃ優しいけど愛してはくれないし）
でも、そんな彼を関われるのは、すごく肥やしになる・・・っていうか、華やぐ・・っていうか・・・。
とにかく、そういう感じの人なのです。


変なせつなさの本でした。