2007/11/09 (Fri) 『吐きたいほど愛してる。』を読んだ

今朝はイライラしています。

私の場合、自分のキャパを超えていることをしないといけなかったり、
すごく不安なことを自分の力でどうにか出来ないとき・・・たとえば、結果を待たなければ手も足も出ないとき・・・とか。
すごぉ～～～～く、イライラします。

今日はそのどっちも

どうにかしなくちゃ・・・
でも、どうにもならないと思う
でも、でも、どうなるか、その日にならないと分からない・・・。

と、イライラしているのに、
家族の誰もそういう事を考えてなくて、
イライラを解消するための、整理整頓（イライラするとしはじめる）をしているよこで、おもちゃをひっくり返されたり・・・・

ＴＶ見ててもイライラ・・・・
ＴＶに八つ当たりしちゃうので、消して
やっぱこんなときはまさやんの歌よね！！

しかし・・・なんかよけいに寂しい気持ちになってきた・・・・
洗濯たたみながら、「この洗濯物を鞄にいれたら・・・・何日かは家出ができるかも・・」とかいう妄想まで！！！！

いかんいかん！！！

実行に移す前に洗濯物はちゃんと所定の位置に置き、
ＢＧＭはそのままで、読みかけの本を読むことにした。
これがかなりヘビーな本
火に油状態になるかとおもいきや、
逆に「あぁ・・・こんな人たちよりも私は幸せだ・・・」と冷静になってしまった。
（結構、単純・・・）


『吐きたいほど愛してる。』新堂冬樹

この本は、・・・・取り扱い注意！！です。
昨日の朝食前に読んだら・・・軽く食欲がうせました
mixiの「せつない小説が好き」コミュで結構評判がよかったので、
あぁ、そんなせつない本なんだぁ～って思ったら・・・全然切なくなったデス。
ただ気持ち悪いだけ・・・

４つの短編からできています。
『半蔵の黒子』は醜男がなぜか自分が男前で秀才で優しくて人から好かれている・・・と妄想していて、
周囲の美女はみんな自分が好きで、今の彼氏と別れて自分と付き合いたいと持っている・・・・などと考えている話。
それだけなら、平和的なんですが、精神が病んでいる状態なので生活がぐちゃぐちゃ・・・・はっきりいって、グロテスクです。
この話だけはほんと～～～～に、食欲をなくします。
超要注意です！！

『お鈴がくる』は、毎日旦那さんを玄関で待っている嫁の話。
・・・と書くと、なんて良妻！！・・・と思われるけど、
この奥さんも精神を病んでいて、旦那さんの帰りが遅いと自分の髪の毛をむしりつづけて、玄関で座っています。
食事もできないし、だんだん食卓に上がるものもすごいものになってきます。
病んだ理由は旦那さんの浮気。
なので旦那さんは罪悪感があり、お医者様に入院をすすめられてもどうにかして自分で世話をしてあげたいと考えています。
しかし、どんどん奥さんはおかしくなっていき・・・・。

『まゆかの恋慕』は一番普通に読めました。
あまりグロテスクでないのはこれだけです。
ある日、公園で誰かにナイフで切られた猫を拾い獣医につれていった。
ネコは飼い主がみつかってひきとられたが、
今度は家の前に口のきけない、誰かに陵辱された女の子が現れる。
彼女は警察にも家にも届けないでほしいと懇願する。
（彼女からの会話は携帯メールで行っています）
そこれしばらく彼女の手当てをし、生活をともにするうち、
彼女に対する恋心がめばえてきて・・・・
これはさすがに、せつないお話でした。

最後は『英吉の部屋』です。
英吉は寝たきり老人。娘夫婦に引き取られて介護されています。
しかし、介護とは名ばかりの、ひどい虐待をうけています。
それもほんとうに、ひどい、ひどいもの。
真夏に暖房をいれ、とうていもてない重さの２リットルのミネラルウォーターを目の前に置く。（ふたをきつく閉めている）
オムツは５時間以上つけっぱなしで異臭をはなって、
食事は分厚いステーキ、分厚いたくわん、どろどろのお餅。
そして、入れ歯をもっていってしまう・・・・。
全部目の前において、手に入らない状態にしておくのがよけいに怖い。
なんてひどい娘！！！
っと思ったら、今度はお父さんの「昔はよかった・・・」回想がはじまります。
それがまたひどい！！！
「わしは娘を、妻を愛しているから」という理由をこじつけて、
虐待・暴力・横暴を繰り返した人生。
娘はそのしかえしをしていたのです。

まぁ・・・正直、どっちもどっち・・・ですが・・・。


私ってなんて不幸・・・って思ったときに読むと
「あぁ・・・私って結構幸せ？」と思えちゃう・・・カモね・・・。
ただ、怖いものが苦手な人は手を付けてはいけない本です！！
要注意！！