2007/10/23 (Tue) 『蹴りたい背中』を読んだ

少し前に、ＴＶでタモリが司会していた、
名作のあらすじを紹介する番組がありました。
（番組の題名は忘れた）
かなり面白い番組で、とっつきにくい文学も分りやすく解説。
特に興味をもったのがこの

『蹴りたい背中』綿矢りさ
でした。
以前、綿矢りささんの『インストール』を読んで、ちょっとがっかり・・したので、
いままで手をだしてませんでしたが、
番組では、「渡る世間は鬼ばかり」でえなり君の恋人役だった渋谷 飛鳥さんがドラマ形式で紹介されていました。
（たぶん・・・渋谷 飛鳥さんだったと思う）

しかし・・・・
やっぱりちょっと・・・私には合わないかも

なにかなぁ・・・何が、合わないのかなぁ？？
前に『インストール』を読んだときと同じくらいの、違和感みたいなのを感じた。

お話は、
高校入学したものの、なかなかクラスに溶け込もうとしないハツという女の子が主人公。
同じ中学の絹代はそんなハツを気にとめてくれていて、
自分たちのグループになじませようとするけど、ハツは「群れるのはいや」な感じで
全く溶け込もうとしない。
クラスにはもうひとり溶け込めない男の子がいて、ちょっと興味をもつ。
その男の子、にな川は人気モデル「オリチャン」に夢中で授業中も女性ファッション雑誌をみている。
ハツは昔偶然、オリチャンと会ったことがあり、それをにな川に話すことによって、
二人の距離は縮まる。
しかし、「他人」から「知人」になった程度の縮まり方。
ハツがにな川の部屋に行くと、ファンシーケースにオリチャンＧＯＯＤＳがいっぱい入っているのを見つける。
いっぽう、にな川は部屋にいるハツには何の関心も持たずオリチャンのラジオをイヤフォンで聞き入る。
その後姿をみていると、なんだか無性に蹴りたくなってくる・・・・

と、いうお話。
登場するハツはかなり・・・・Ｓタイプです
だからといって、にな川がＭタイプというわけでもありません。
にな川は、オリチャン以外のことに何の興味もないっていう、ただのオタクです。
なのであまりかみ合わないのよね、この二人は。
それがこのお話の面白いところなんだと思うんだけど。

でも、正直いって、私はＭタイプなので、あんまりハツの気持ちも理解しずらいし、
なんでちょっと気持ちわるいにな川をイジメたいのかもよく分らない
そこが私とこの小説の合わないところなのかなぁ・・・・って思いました。

『インストール』は映画化されましたが、
蹴りたい背中は映画化しないのかなぁ？
するとしたら、にな川は松山ケンイチさんがイメージだなぁ～～～