2007/08/31 (Fri) 『みんないってしまう』を読んだ

この間から読んでいた

『みんないってしまう』山本文緒
を読みました

このごろ、江国香織さんばかり読んでいて、すっかり頭が江国ワールドだったので、
覚ますには丁度よかったですね

この本は１２の短編集です。
でもって、山本文緒さんの長編２つほど読んだけど、最後えらいこっちゃ・・・になるんですが、
短編なので、どれもさらっとして・・・
でも、寂しさとか切なさとか孤独感とか・・・ちっちゃいのが残るんです。

私のオススメは
「裸にネルのシャツ」
「不完全自殺マニュアル」
「愛はお財布の中」
「まくらともだち」です。


「裸にネルのシャツ」は
今みている「きみはペット」の小雪さんぽい女性が主人公。
ペットのモモはでてきませんが、少し前に別れたちょっと情けない彼氏が会いにくるんです。
・・・ただ、それだけの話しなんですが、元彼が会いにくる・・っていうのは
やっぱり女性にとって、いいにつけわるいにつけ、なんとなく心にざわめきがたちますよね。

「不完全自殺マニュアル」は
「私が死んだら悲しむ人がいなくなったら、自殺しよう」とおもっていた女性の母親が死んでしまいます。
それで彼女は自殺する決心をするんですが、死ぬ前に思い切ってやりたいことをやるんです。
「どうで死ぬんだから」って。
で、最後に自分は死にたいのか、死にたくないのか・・・・分ってしまうんです。

「愛はお財布の中」は
出かけようとタクシーに乗ったらお財布がなかった・・って話し。
そこで助けを求めたのは・・・・彼氏ではなくて、元彼だったんです。
彼氏にはみっともなくて、こんな姿、見せられない・・・・
じゃ、元彼は？？
こういうピンチのときって、本当に頼りたい人が誰か、分りますよね


「まくらともだち」は
なんかねぇ・・・・不誠実なお話なんですが・・・・
すごく・・・辛いなぁ・・・。


あと１冊、江国さんの本が残っているけど、そろそろ返却に図書館へ行きます。
次は何をよもうかな～