2007/08/27 (Mon) 『冷静と情熱のあいだ』を読み終わった！

8月23日のブログをなぞっているわけではありません。
23日は、DVDを見た・・っていうブログを書き、
そのときに「原作も読んでいる中」と書きましたが、
今日はその原作を読み終わりました。

『冷静と情熱のあいだ』江国香織×辻仁成

結構長かったです～～～。

前にも書きましたが、
１０年の恋愛（それも別れて8年の分）を順正のほうからと、あおいのほうから同時に進行して書いているのです。
順正のほうは、辻仁成さんが、
あおいのほうは、江国香織さんが書いています。

でも、あんまり違和感がなく読み進められます。
辻仁成さんの文章を読むのは初めてですが、江国香織さんっぽいのでしょうか？
ちなみに、旦那は辻仁成さんが嫌いらしくて、
私がこれを読んでいると「辻仁成なんか、読むなよっ！」って
ちょっと怒っていました。
なんか・・・因縁でもあるのでしょうか？？？（もしかして、隠れ中山美穂FAN?）
まぁ・・・ヤツはほおっておいて・・・・

ほかの文章を読まないと分らないけど・・・読みやすいと思ったんだけど・・・
旦那に隠れてもうひとつくらい読んでみようかなぁ？？

映画を観た助けもあり、実際に行ったこともあり、
フィレンツェとミラノの情景がすごくきれいに思い浮かべられました。
マーヴのイメージは最初、違ったんだけど、
読み進めていくうちに映画のマーヴと重なったり・・・。
でも、あおいは最後まで違ったわぁ～

このお話は、10年前に日本の大学で知り合った、順正とあおいが愛をはぐくんで、
このまま二人は一生一緒にいられる・・と思っていたのに、
ある出来事から、別れることになってしまいます。
別れてからあおいは、ミラノへ。（あおいは元々イタリアで暮らしていました）
そして、運命なのか順正は絵の修復士となり、フィレンツェへ移り住みます。
お互いに同じ国内にいるとはしらず、違うパートナーをみつけて、それなりに幸せに暮らしていますが、
ふたりともある約束が頭から離れません。
『30才のあおいの誕生日（2000年5月25日）にフィレンツェのドゥオモに上ろう。』

その日までに、二人とも、パートナーとのイロイロがあり、
それを修復できないのは・・・やっぱりあの約束が頭に中にあるからで・・・

二人とも・・・特に、順正は、過去の時間を生きています。
あおいとの幸せな時間の思い出の中だけで生きている・・・って感じ。
それは修復士という職業柄かもしれません。
修復士・・・・数百年前に書かれた絵画を、修復し、未来へつなげていく仕事。
ずっと仕事で過去の作者と向き合っているうちに、自分の過去とばかり対話をしているようです。
そして、「未来は2000年5月25日」にしかないんです。

そういう生き方は・・・破滅的だけど、でも、幸せかもしれないなぁ・・・。
だって過去は、裏切らないモンね。

結構長い期間読んでいたので、ようやく終わったぁ～～～っていう達成感でいっぱいです。