2007/08/22 (Wed) 『がらくた』『落下する夕方』を読んだ

さっき、書きそびれたけど、
ようやく『山崎　BREaTH　保存版』を読み終わって、普通の小説を読み始めました。

で、ようやく今日

『がらくた』江国香織
を読み終わりました。
ぜんぜん集中せずに読んだので、ちょっと失敗だな。

なぜ集中できなかったかというと、
『山崎　BREaTH　保存版』と『花ざかりの君たちへ』とこの『がらくた』を
平行して読んでいたからなんですよね。

全部、中途半端・・・。
雑読しすぎですね。


でも、半分以上を今日集中して、読みました。

最初は、南のほうのリゾート地から始まります。
この本の表紙にあるような雰囲気の国。
そこに、４５歳の柊子と７０を過ぎた母、桐子が旅行していて、
ミミという女の子（美海、１５歳）とその父と出会います。
このお話は、この、柊子とミミが交互に語り部となって進んでいきます。

で、二人とも『THE 江国香織ワールド！』って感じの女性です。

で、やっぱり共感できるのは、柊子です。
柊子にはすごく愛している旦那がいます。
旦那はTV製作の仕事をしていて、なかなか二人は一緒の時間をすごせません。
それに、旦那には幾人かの愛人がいるのです。
でも、柊子は旦那がほかの人と・・・ってことにあまり執着がありません。それどころか、
旦那は心から柊子を愛しているのに、
だからこそ、ほかの人に抱かれることを喜ばしく思っているようです。

この二人の一見不思議な関係が・・・まさしく、江国ワールドだと思います。

でも・・・なんとなく、わかる気がするなぁ・・・って。

旦那であろうが、奥さんであろうが、恋人であろうが、愛人であろうが、
その人を完全に所有することは出来ないのに、
その人が目の前にいない間の事を、とやかく悩んでも、想像しても、妄想しても、
それって、結局・・・不毛だよねぇ。
だったら、『自分の目の前にいるときだけは、自分のものでいて欲しい・・・』くらいの願望が丁度いいと・・・ちょっと大人になった今は思う。
ほかのところ（愛人？浮気相手？）に行っても、帰ってきたんだぁ～。が、いいかな。

そう考えるのは・・・ドライなのでしょうか？

・・・・と、このごろなかなか帰ってこない旦那に話したら
（このまんま話したわけじゃないけど）
「俺は浮気してへん！」と声を大にして訴えられた。
いや・・・だから・・・そいういう事を言ってるわけじゃないんだけどなぁ・・・
旦那に言わせると、そういう考えは「冷たい」のだそうです。
別に、冷たいわけじゃなくて・・・う～ん・・・。
期待しないから裏切られない、裏切られないから、悔しくない・・・・っていう、
とってもいい関係だと・・・思うんだけど・・・。

病んでる？？

そうそう、それからもうひとつ、

『落下する夕方』江国香織
も今日１日で読み終わりました

こちらは、８年間同棲してきた謙吾が急に出て行ってしまった。
どうやらほかの好きな人が出来たらしい。
謙吾が出て行って、とたんに空虚になってしまったところに、
華子という女性が梨香のところにやってきた。
華子は・・・・謙吾が好きになった女。
しかし、華子のほうは謙吾とつきあう気はないらしい。

それに、華子は働かない。時々、ふらっと出で行く。それなのに、家賃の半分出したりする。
荷物はごく少なく、それ以上増えない。
とても不思議な女です。

だんだん梨香はそんな華子に惹かれて言ってしまいます。

一方、別れたはずの謙吾は、梨香を心配して３日に１度電話をしてきたり、
華子にあうために、マンションを訪れたりします。
奇妙な３画関係・・・
と、おもえば、また違う男性がこの輪に入ろうとしたり・・。

気がつくと、梨香の目を介して、読者である私自身も華子を追いかけているような気分になります。

最後の最後、華子がしたアルコトには声にだして
「うそぉっ！」って言ってしまったくらい、世界にひたっていました。
その後の梨香の行動も・・・うなづけます。私も同じだろうな～～。


どっちかっていうと、『落下する夕方』のほうが面白かったです。
TSUTAYAに『落下する夕方』のVHSを見たような気がするので、
見つけたら借りてこようと思っています。

ちなみに、今

『冷静と情熱のあいだ』江国香織×辻一成を読みかけてます。
結構分厚いので、返却日までによめなさそう～。

こちらも先にDVD借りて、見てから読もうかなぁ？