2011/12/21 (Wed) 『荒野』にて、甘酸っぱい記憶がよみがえる

今週ばたばたしているんですが、今日はちょっとのんびり・・・。
いやいや、ほんとは掃除もしないといけないし、
年賀状も・・・。

かなり早い時期に作ったんだけど、
それで安心してしまって
印刷してないし、
年賀状買ってないし（これ書いたら買いに行く！）
つくったデザイン、気に入らなくて
作り変えたくなってきたし・・。

ダメだ、だめだぁ・・


そんな中、読んでしまった


『荒野』桜庭一樹


題名からして、なにか冒険にみちた・とか、サスペンスとスリリングと・・とか、
そういう物語だと思っていたら、
全然違った！

めっちゃさわやかな、恋愛小説！

さっき調べたら、少女マンガ雑誌「なかよし」で連載されているとか？！
うんうん、分かる気がする。
映画とかになっても面白いと思うもん。
読みながら、この役、誰がやったらいいかな～？なんて想像もしつつ・・でした。



お話の舞台は北鎌倉周辺。
12歳の少女、山野内荒野は、
中高一貫の私立中学の入学した。
入学式へ向かう電車の中で、セーラー服の襟を電車の扉に挟まれたのを助けてくれた少年、神無月裕也に好意を寄せる。

でも、それが、「恋」だと確信できない。

「恋」ってなに？どういうもの？？


神無月裕也もまた、同じ中学1年、同級生だったが、
荒野の名をきいたとたん、嫌な顔をされ、無視されるようになった。


荒野の父は、有名な恋愛小説家。母は幼いころに死別している。
家には奈々子さんっという家政婦さんがいて、
荒野が帰ると、玄関で煙草をすって待っている。
粗雑で、大雑把で、荒野に必要以上に関心しない奈々子さんが、荒野は好きだった。

父は普段、離れの書斎で籠っている。
時折、女性編集者や他の女性が中に入ると、なかなか出てこない。
荒野はそこで、何が行われているか、大体分かってる。
幾人もの女性に、嫉妬の目で見られる事もしばしばだったからだ。
（父は荒野を自分たちよりも愛している事を、愛人たちは知っていた）


あるとき、奈々子さんは出て行った。
そして、父は再婚した。
数いる愛人をすべて、捨てて・・・（少なくとも一時期は捨てたと思われていた）



新しい父の奥さんには連れ子がいて、それは・・・・・裕也だった。


ってお話。


荒野が12歳から始まって、16歳までのお話なので、
荒野自身がどんどん大人になって、
恋も友達も親もこれから生きていくうっすらとした道も、
いろんな事が詰まっています。

それがね・・

なんとも言えない甘酸っぱ～～～い感じなんですよ

荒野の恋の話なんか、亀の歩みぐらいのっそりと進むので
読んでいても、うひ～とか、うひょ～とか思ってしまうぐらいもどかしいけど、
それがまた、良いのですよ。うん。

あと、中学生（最後、高校生ですが）ではどうしようもない、
自分の環境の変化に、なんとかついていく・・
いやいや
流されていくって状況が苦しい・・。

去って行く人、新しくやってくる人・・・・
その切ない気持がね～～～




うん、やっぱ、
マンガになるより、映画化してほしいなぁ～～