2009/07/25 (Sat) 『ラン』を読んだ

ずっと暇さえあれば、DSでドラクエする生活だったので、
なかなか本に手が届きませんでしたが、
今日、娘にDS盗られちゃっている間、続きを読んだらとまらなくて
結局最後まで読みました


『ラン』森絵都

13歳の時に両親と弟を事故で亡くし、数年前には育ててくれていた叔母を病気で亡くし、
天涯孤独になってしまった、環は、死者の世界と現世の境界があいまいで、
なんとなく、アッチの世界（死者の世界）が本当の世界のような気さえしていた。

あまり誰かとかかわらない環は、新しい街に引っ越し、自転車を買ったときに
その自転車屋のおじさんと、そのお店に出入りする野良猫の「こよみ」と心を通わせる。
しかし、ある日、こよみは死んでしまう。
そして、そのおじさんは、環に『モナミ1号』という自転車をプレゼントして、
故郷の山形に帰ってしまった。

また一人ぼっちになった環はモナミ1号に乗って、あっちこっちを駆け回るうち、
自分の意志とは違う力を感じ、モナミ1号が暴走していることに気がつく。
そのまま暴走させていたら・・・・なんと、「境界」を飛び越え、死者の世界に行ってしまった。

そして、環は死んだ家族と出会う。
家族は現世の時のマイナスな部分がすべて消え、仲の良いいい家族として、環を受け入れてくれた。

しかし、叔母は環に「ここに来てはいけない」と諭す。

ある日、叔母は環に、「モナミ1号」の本当の持ち主になるはずだった、少年（自転車屋のおじさんの息子）を探し出し、彼に自転車を返すように言う。
自転車がないと、「境界超え」をするのは難しい。
唯一残された方法は、日没以降、自力で４０ｋｍを一度も止まらずに走りきること。
運動なんてしたことなかった環は、ランニングを始めることにするが、5分も走れないことに愕然とする。
しかし、自転車を返す日までに、走れるようにならないと、家族には会えない。

毎日練習するうちに、「うちのチームに入らないか？」と声をかけられた。
一人で練習するよりも、４０ｋｍ走れるようになるためにはチームに入った方がいいかも・・と安易に参加するが、
そこは、めちゃめちゃ早いリーダー以外は、マラソンとは縁遠そうな素人ばかりだった・・・。



結構分厚い本ですが、サクサク読めて、面白いです。
文字色変えずに、長々とあらすじ書いちゃったけど、
これだけ書いても序盤です！
内容はもっと、濃いです！

チームのメンバー（環を入れて8人）とのやりとり、
最後、フルマラソンの大会をめざすあたり・・・
そして、チーム結成の本当の目的・・・。

決して、スポコン話ではありません！
恋愛話でも・・ありません（ちょっとはあるけど）

でもでも、なんか・・・さわやかな、いい感じの話です～。


森絵都さんの

『風に舞いあがるビニールシート』
はこの間、ドラマ化されたし

『カラフル』も、KAT-TUNの田中聖君がまだＪｒ.だったころに主演で映画化されているらしい。

記憶に新しいのは

『ＤＩＶＥ！』も映画化されましたよね。

ってことは、この『ラン』もいずれ、映像化されるかも？
映画にするには、結構いい題材じゃないかな？